【ラーメン特集】北海道の3大食文化 「吉山商店」関山芳美 氏

【ラーメン特集】北海道の3大食文化 「吉山商店」関山芳美 氏
今回は北海道3大食文化の1つでもある札幌ラーメンで、勢いのある吉山商店のオーナー、関山芳美氏にお話を伺いました。
吉山商店


Q.札幌ラーメンへのこだわりを教えてください。

A.ラーメンを作るには、中華鍋にモヤシを入れ炒めて、そこにスープを入れるというのが当たり前だと思っていました。ところが、某大手のラーメンチェーン店に居た頃、日本全国のラーメン店を周らせて頂き、全国のラーメンと比べて札幌みそラーメンというのは、炒めるという行程があり、それは全国にはなく、とても特殊だと痛感しました。
逆に言えば、その行程こそが札幌ラーメン文化を守る要因の1つでもあると感じています。

炒めるという行程は、作り手からすれば非常に一手間かかる部分でもありますが、この部分は絶対に外せないと考えています。

札幌みそラーメンはガツンとパンチが効くが、ジャンク系のスープに慣れてる方は、少し物足りなさを感じるかもしれませんが、当店は飲み干せるスープをを追求し続けています。

また、お店という観点からいうと幅広い年齢層の方々に楽しんでもらいたい。つまりは、お客様目線で心地よく常に受け入れられ愛されるラーメン店を追求し続けたいと思っています。


Q.吉山商店としてどんなお店作りにこだわっていますか?

A.当店では、商品力、空間づくり、人(接客)の3つが揃って、はじめてお客様からお代を頂けると考えています。
空間作りというのは、カウンターの椅子1つにしても、お客様が隣同士でも座って落ち着ける間隔に配置することや、季節に応じた心地よい店内の温度であったり、特に接客については、ホテルより難しいと思っています。札幌市内においては1000店近くのラーメン店がひしめき合っています。
その中から当店を選んで頂き、お客様にまた足を運んで頂く事はできません。

常にスタッフには、お客様が待ってる間にオーダーをお聞きし、席に着くころには1分半前後でお出しできるよう徹底し、お召し上がり後、お客様が「ご馳走様!」と言って頂いた時は、仕事中であっても背を向けず、きちんとお客様の方を見て「ありがとうございました」というのが当然だと思っています。
これは何かというと、気持ちの伝わる接客とはお客様と会話することだと考えているからです。
当然のことながら、人と話すときに背中を向けて話す人は居ません。仮に居たとしてもそれは大変失礼なことだからです。
「いらっしゃいませ」1つにしても、語尾を伸ばす伸ばさないという言い方で大きく印象が変わります。常連のお客様には、「いらっしゃいませ」ではなく、「こんにちは!」と、かしこまり過ぎないなど、たとえ直接会話をしていないとしても、常にお客様と会話してるんだという意識を徹底しています。

例題として、よく甲子園を例にスタッフに話しています。
それはお店は1つのチームという考えです。甲子園で優勝できないにしても、常に甲子園出場できるチームとなること。そのためには、上昇意識と相当の練習量、さらにチーム連携を円滑にして初めて甲子園常連校になりうると考えています。
そのため当店では、「いらっしゃいませ」という言葉ひとつにしても、徹底してこれでもか!というくらいスタッフに指導しています。
常に問題意識を持ち、現状のままでいいということはない。そういった意識をスタッフ一人一人が持つことで、お客様に支持頂けるお店になると確信しています。
その結果、吉山商店というラーメン店で働いてることに気概と誇りを持ち続け、またこれからラーメン店で働きたいと思ってる方々には、ラーメン店で働くなら吉山商店でと思われる店であり続けたいと思います。
吉山商店2 吉山商店3

Q.今後の展開について、ビジョンを教えてください。

A.現在は、東苗穂に本店、南1条東2丁目に1店舗と計2店舗ありますが、札幌市内は3店舗までと決めています。
それは、お店レベルを保つためには3店舗だと考えているからです。札幌でしっかりと展開し、春、秋と本州では物産展があり地元の方々に迷惑をかけないよう全国の方々に、吉山商店のこだわりの札幌みそラーメンを食べて頂きたいと思っております。

Q.メニューはいろいろとありますがオススメを1つ教えてください。

A.冷やし油そば 750円です。ちょうど暑い季節には、冷やし中華が多いですが、それでは在り来たりなので、いろいろと試行錯誤してもともと札幌油そばというメニューをお出ししてたので、これだ!と思い、本日、7月6日から新発売したメニューです。
東京の油そばとは違い、焙煎みそ、塩、醤油をブレンドし、魚風味を効かせたこだわりの一杯となっています。
ラーメンサラダに似ていて水菜のシャキシャキ感と炒めたオニオン、そして鍋で麺を炒める際に油を飛ばししつこくない仕上がりになっています。お召し上がりの際は、よく混ぜてからお召し上がりください。
吉山商店4

Q.最後にお客様にメッセージをお願いします

A.創業から丸5年が経ち、今後も札幌ラーメンの伝統を守り、さらに進化させおいしいと思って頂けるラーメンを提供し続けていきたいと思います。
また、よりよい空間、サービスを追求し向上させ、吉山商店をこれまで以上にご愛顧頂きますようよろしくお願い申し上げます。

札幌市内、近郊を含めると1200店舗以上のラーメン店が存在し、しのぎを削っています。
すでに吉山商店は、札幌ラーメンをリードしてる店の1つではありますが、改めて関山氏から王道である札幌みそラーメンへのこだわり、徹底した接客の姿勢、お店という空間作りへの熱い想いを聞かせて頂き、これからの札幌ラーメン文化において牽引する一人だと強く感じました。
また、札幌ラーメンという商品でスポットを浴びるお店は多いですが、接客という部分でも吉山商店が賛同されることで間違いなく札幌ラーメン文化にこれまで以上に新たな価値が生まれると思います。

吉山商店 創成橋店にて
札幌市中央区南1条東2丁目和興ビル1F
TEL/FAX 011-211-0785
営業時間 平日  AM11:00〜PM3:00/PM5:00〜PM9:00
     土日祝 AM11:00〜PM9:00
定休日  無休

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